たまりば

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2012年05月19日

理学療法士の後輩へ2

これは多摩エリアの直接お話が出来る範囲の訓練士さんへのメッセージのつもりで書きはじめて、更にその続きなのです。

やはり、いろんな工夫をして伝えられなければ、同じ志を持つ人が居ても行動を共にすることは出来ませんし、ちょっとそこらで落ち合って、お茶でもしながらお話ししたいなと思っても おたがい何処にいるのか分からないですものね 笑

せめて、お近くなんですから地域のブログを使わない手は無いと思ったのです。特に訪問リハビリですからお近くにいるのは、話が通じやすいですよね。 ああ、あそこら辺の事だな、って云う感じで。


そして、前回は訪問先で絶対に必要なのは信頼を得ることと効果を出す事だとお伝えしました。

これはいってみれば一つの事を別の方向から見ているとも云えるのです。 どういう事か?というと、まず初日に訪問して、ご挨拶をしながら、簡単な聞き取りを開始します。


そしてこの聞き取り・打ち合わせは、実は職場のチーフやケアマネさん、行政サイドの調査委員さんの聞き取り調査が有るのです。 まあ皆さんもチョロットは見かけたことが有るのではないでしょうか? 

ご家庭で自分を含めてどなたかが具合悪くなると、病院に行きますよね? 更に、入院や治療が必要となると、手続きをして、通院外来や入院で治療を受けます。 その中でも特に病院での治療や入院が終了した後に、まだ療養や簡単な手当が必要な場合が出て来ます。 それが65歳以上の介護保険の受けられる介護保険適応年令ですと、ご本人やご家族はハタと思案投げ首になる訳です。


今これを読んでいらっしゃる方が経験者だったり、関係者ならば 丁寧な説明は要らないんですけど、多分読者さんの大半は何もご存じない、これから知らなくてはならない方たちだと思うのです。 たとえ訓練士でもそれは同じですから、少し辛抱して読んで下さいね。


続けますね。 …確か税金では介護保険相当額を払っている。 と云う事は65歳以上だから保険が使えるはずだ、とこんなふうに考え始めます。そしてどこかに問い合わせればよいはずだと、まずは市役所とか近所の出張所に問い合わせをします。


ここまでは程度が軽い場合のことで、通院治療終了から大体2~3日経っています。 しかし、お家で見られるかどうかわからない程度の場合は入院をしているはずですね。 その方が退院するような場合は入院中に病院のケースワーカーに相談して下さい。 そうすると入院中に介護保険の利用の為の「要介護認定申請手続き」が開始されます。 病院関係者だとこの段階で調査員(保健婦さんが多いそうです)さんを見かけることが有るので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

こうして、介護保険のどのレベルの介護度または支援度、それ以外の自立(自立の場合は介護保険の受給資格は有りません)なのかが判定されます。続いてご家族やご本人が地域の支援センター等で、ケアマネージャーに ケアプランを作って貰います。 

ここからの具体的な方法は地域差が有り得る部分です。ご自分の地域はどうなっているのかは、その時々の各担当者にお尋ねください。東京や神奈川の多摩地域でも、山奥に入ると今後は地域包括支援センターからの出先機関等で対応する可能性が有ります。 当然島しょ地域では分所の様なものが有る筈ですね。 特に調べてはいないのですが、包括支援センターがかなり大きなエリアや人口数をカバーしている場合は、居宅介護支援事業所や介護保険施設などと仕事を分担しなくては仕事が進みませんし、ケアマネ一人が担当できる人数も制限が有るので、常に流動的に対応していると思います。


そして、ケアプランが出来上がっていよいよ業者を選定します。ここまでがどうやら1か月くらい掛かっているようです。もし介護に大きな負担が掛かるようなら、ご家族が倒れ無ければ良いけれど、と危惧してしまいます。 例えばヘルパーステーションでは登録者が多い様ですが訪問看護ステーションの数は多くないです。 その中のリハビリ担当者は更に少ないのです。
ですから、普通ならば皆さんのスケジュール表はあっという間に溢れてしまうのですが、どうやらそうでもない様子です。

訪問リハビリだけでなく、リハビリ訓練士はそんなに必要ない、介護士さんの方が親切丁寧で、料金も安い。 マッサージさんの方が訓練が上手なんじゃないの?と云う手厳しい言葉を伺いました。 これは患者さん・ご利用者さん・ご家族・周囲の方々との信頼関係が上手く気付けていないからではないでしょうか?


私達は、基本的には評価をせずに訓練をすることは許されていません。だから、さてお話はざっと伺ったので、評価をさせて頂きます、と云う流れになるのが当たり前ですね?
しかし、利用者さんも、ご家族も、ケアマネも、今日ただ今から直ぐに介護が楽になる事を期待しています。 そう出来ましたでしょうか? 評価自体に時間が掛かるので、最初の3回は評価です、とそういう説明をしていませんか?


はっきり 「いい加減にっしてくれ」 と言われた方は多かったのではないでしょうか? 退院して来てから1か月以上も不慣れな介護生活を続けて、一家全員倒れそうになっているのですから、分かりますよね? かと言って、決まり事を一存で破ることは出来ません。 全くジレンマで一言もしゃべれなくなるような思いをしたのではないでしょうか?


所が、殆どの利用者さんが循環障害を起こして、青息吐息なのです。足のむくみやチアノーゼ、そんなのはましな方で、鬱状態になって喧嘩ばかりしている方も沢山いました。 そこでバージャー氏体操の登場です。例外が居ないので、オールマイティーでした。 しかも目の前で、足の状態が良くなり、人が違う程落ち着き、ニコニコ笑いだすのです。ピンクの頬をして気分良さそうにしてくれるので、ご家族も一緒にニコニコです。

こうやって書いていて、自分もニコニコして来ました。やはり思い出しますねface02

こうやって、たった一つのバージャー氏体操をする事で、初日に信頼を得ることが出来、効果を上げられるようになって行ったのです。 この間1か月でした。 あ、つまりこういう事実が裏に隠されていることに気付き、実際にスケジュール表が埋まり出すまでです。 


今回、この事に関しては

以上です








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    Posted by jitakuderihabiri at 06:24│Comments(0)ブログ
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