2011年09月03日
生活の中のリハビリ:その2
HP自宅で行うリハビリ トップページに生活の中のリハビリ:その2をアップしています。
その1では身体機能の改善が望めない場合はどうするのか?と云うところまででした。
身体機能の改善が望めないなら、リハビリの出る幕はもうないんじゃないの? と思われる方も多いでしょうね。ところがリハビリの本領は、障害を持った体であっても人間らしく生きるという部分に発揮されます。
障害を持った体とは、そもそもが改善の余地が無くなった状態を指しているのです。 ですから本質的なリハビリというのは、訓練を通して改善の余地のある限界まで体の自由度を高めながら、確定される障害を予想しつつ、その後の運動動作能力を安全に最大限発揮できるような工夫を尽くし、自分らしい人生を再度獲得すること・・・・ そして それらの過程の全てと云う事になります。
どうしても、病院や施設などで治療訓練としてのリハビリテーション科が目につくので、リハビリとは訓練で 私たちはPTではなく訓練士と云う事になってしまいます。 最近は訓練士は訓練に専念したいという欲求が高まったのか、それともこのコーディネートの部分に煩瑣な手続きが増えすぎたのか 原因は定かでは有りませんが、 介護保険制度の導入と同時に訓練のみに特化するような流れが出て来ました。
その中でも治療訓練分野は専門科目のPTとして、医師の診療科目と並行して縦割りに特化したPTを目指すようにもなりました。
訓練士=理学療法士=Physical Therapist = PT (メンタルに対するフィジカルです。心や精神に対する肉体・身体部分の意味。日本に導入されたときに、物理療法を始めていた外科やマッサージ師さんが行う理学科の配下に入ることに成ったので使われ始めた日本語訳。物理療法も勿論します。)
PTは身体能力に特化した運動機能面をフォロウする役割を負っていますがOTはOccupational Therapist=作業療法士で、精神科領域で作業を通じて精神世界の開放や発散を目指しています。この中には園芸や機織り、陶芸、音楽など様々な人間活動が取り込まれていて、その中から音楽療法・箱庭療法・アニマルセラピーなどが独自の世界を構築して行っています。
PTにも精神科のPTの必要性が出ますし、OTにも手を使う作業が欠かせないので、座位の保持能力から体幹、首、両上肢の運動機能の改善が望まれます。常にオーバーラップと特殊化が同時進行する世界でST(Speech Therapist=言語聴覚士)にも係って来ます。
そして、これらの改善がそれ以上望めないという プラトーの状態になってから更に福祉用具のフィッティング、周りで係る人間の介護力に応じた福祉機器のコーディネート、または家屋改造へのアドバイスがPTの通常業務だったのです。 しかもこれらをすべて一人で賄えるので、理学療法士が一人いれば値千金で 実際の保険による利用料も破格の高値になります。
しかし安く設定されている介護保険の中で、突出して利用料が高い、訪問リハビリです。それだから訓練に専念して貰いたいという行政や、医師、看護師、ケアマネジャーの要求は拒否できないもののようです。
そんな中で、現実問題としてPTのしっかりした評価で、適切なフィッティングやコーディネートが行われずに、望んでいた生活が出来ないだけでなく、転倒事故や骨折でさらにダメージを負い、自宅での生活が出来なくなった例を沢山見ることになりました。
また利用料の高い訪問リハビリはなかなか使えない。 頼んでも来てくれる人が少ない、十分な練習が出来ない、なかなか評価が進まない、望みと違うセッティングをされてかえって迷惑などの苦言もさんざん聞いて来ました。
だから、自分たちで考えて確かめながらフィッティングやコーディネートして何が悪いの? という結論にもなってしまいます。
しかし必要最低限、PTによる身体機能と住環境、人的な介護力の評価とアドバイスを受けて頂きたいのです。普通はこれだけでも数回の訪問による聞き取りと身体機能チェックを要します。1回の持ち時間が限られていますから。
その上で、自分たちでその後のことを考えたいという方もいらっしゃいました。 そういった要求が有っても当然認めるべきなのですが、それならばぜひ事故を起こさずに進めて頂きたいのです。
HP 自宅で行うリハビリ ではその為にサイドバーに、無料コンテンツを集めて、簡単な介護の方法とヒント1 2 3 ・介護中や予定・多忙な方のセルフメンテナンス体操1 2 ・バリアフリー ・ 福祉機器展レポート 等を置いています。
実際の訪問活動中や勤務先の施設などのスタッフからの質問とそのお応えも よくある質問1 2 3 4 5 に挙げました。
さらにこれ以外の質問のある場合は メール a-yamada@jitaku-reha.sakura.ne.jp をコピー・ペーストして御利用下さい。このメールからのご質問は、内容とお答えを順次トップページで紹介いたします。 極秘でと云う場合の詳細はサイドバーの ご相談を承りますにて、有料のメールフォーム (http://form1.fc2.com/form/?id=531899) を御利用頂けます。
ここまでがまずは、身体機能の改善が望めない場合の 生活へのアドバイス です。
其々のコンテンツは全て完結しているものでは有りませんが、このままでも利用価値の有る物だと思います。 実際に人様のいろいろなタイプのお宅にお邪魔して、その個別性の高さ、望まれる生活のバラエティーの多さを実感してきました。
これは共通の解決策と云うもののない、多様性の高い世界です。 だからこそ個別の評価が大切で、人まねでは良い方向を見出すことはなかなか困難なのです。
せめて身体機能の評価と周りの人や住環境とのフィッティングだけは専門職であるPT またはOTにご依頼ください。 障害が同じでも 人間性も体格も 周りの人も 住んでいる家もみんなまるで違うのです。 確かな専門職の目で評価して貰ってから、出来るだけ実現可能な生活を目指して頂きたいのです。
最低限 二重障害を負うような、転倒骨折事故を起こさない様に慎重に取り組んで頂きたいと 心の底から願っています。
その1では身体機能の改善が望めない場合はどうするのか?と云うところまででした。
身体機能の改善が望めないなら、リハビリの出る幕はもうないんじゃないの? と思われる方も多いでしょうね。ところがリハビリの本領は、障害を持った体であっても人間らしく生きるという部分に発揮されます。
障害を持った体とは、そもそもが改善の余地が無くなった状態を指しているのです。 ですから本質的なリハビリというのは、訓練を通して改善の余地のある限界まで体の自由度を高めながら、確定される障害を予想しつつ、その後の運動動作能力を安全に最大限発揮できるような工夫を尽くし、自分らしい人生を再度獲得すること・・・・ そして それらの過程の全てと云う事になります。
どうしても、病院や施設などで治療訓練としてのリハビリテーション科が目につくので、リハビリとは訓練で 私たちはPTではなく訓練士と云う事になってしまいます。 最近は訓練士は訓練に専念したいという欲求が高まったのか、それともこのコーディネートの部分に煩瑣な手続きが増えすぎたのか 原因は定かでは有りませんが、 介護保険制度の導入と同時に訓練のみに特化するような流れが出て来ました。
その中でも治療訓練分野は専門科目のPTとして、医師の診療科目と並行して縦割りに特化したPTを目指すようにもなりました。
訓練士=理学療法士=Physical Therapist = PT (メンタルに対するフィジカルです。心や精神に対する肉体・身体部分の意味。日本に導入されたときに、物理療法を始めていた外科やマッサージ師さんが行う理学科の配下に入ることに成ったので使われ始めた日本語訳。物理療法も勿論します。)
PTは身体能力に特化した運動機能面をフォロウする役割を負っていますがOTはOccupational Therapist=作業療法士で、精神科領域で作業を通じて精神世界の開放や発散を目指しています。この中には園芸や機織り、陶芸、音楽など様々な人間活動が取り込まれていて、その中から音楽療法・箱庭療法・アニマルセラピーなどが独自の世界を構築して行っています。
PTにも精神科のPTの必要性が出ますし、OTにも手を使う作業が欠かせないので、座位の保持能力から体幹、首、両上肢の運動機能の改善が望まれます。常にオーバーラップと特殊化が同時進行する世界でST(Speech Therapist=言語聴覚士)にも係って来ます。
そして、これらの改善がそれ以上望めないという プラトーの状態になってから更に福祉用具のフィッティング、周りで係る人間の介護力に応じた福祉機器のコーディネート、または家屋改造へのアドバイスがPTの通常業務だったのです。 しかもこれらをすべて一人で賄えるので、理学療法士が一人いれば値千金で 実際の保険による利用料も破格の高値になります。
しかし安く設定されている介護保険の中で、突出して利用料が高い、訪問リハビリです。それだから訓練に専念して貰いたいという行政や、医師、看護師、ケアマネジャーの要求は拒否できないもののようです。
そんな中で、現実問題としてPTのしっかりした評価で、適切なフィッティングやコーディネートが行われずに、望んでいた生活が出来ないだけでなく、転倒事故や骨折でさらにダメージを負い、自宅での生活が出来なくなった例を沢山見ることになりました。
また利用料の高い訪問リハビリはなかなか使えない。 頼んでも来てくれる人が少ない、十分な練習が出来ない、なかなか評価が進まない、望みと違うセッティングをされてかえって迷惑などの苦言もさんざん聞いて来ました。
だから、自分たちで考えて確かめながらフィッティングやコーディネートして何が悪いの? という結論にもなってしまいます。
しかし必要最低限、PTによる身体機能と住環境、人的な介護力の評価とアドバイスを受けて頂きたいのです。普通はこれだけでも数回の訪問による聞き取りと身体機能チェックを要します。1回の持ち時間が限られていますから。
その上で、自分たちでその後のことを考えたいという方もいらっしゃいました。 そういった要求が有っても当然認めるべきなのですが、それならばぜひ事故を起こさずに進めて頂きたいのです。
HP 自宅で行うリハビリ ではその為にサイドバーに、無料コンテンツを集めて、簡単な介護の方法とヒント1 2 3 ・介護中や予定・多忙な方のセルフメンテナンス体操1 2 ・バリアフリー ・ 福祉機器展レポート 等を置いています。
実際の訪問活動中や勤務先の施設などのスタッフからの質問とそのお応えも よくある質問1 2 3 4 5 に挙げました。
さらにこれ以外の質問のある場合は メール a-yamada@jitaku-reha.sakura.ne.jp をコピー・ペーストして御利用下さい。このメールからのご質問は、内容とお答えを順次トップページで紹介いたします。 極秘でと云う場合の詳細はサイドバーの ご相談を承りますにて、有料のメールフォーム (http://form1.fc2.com/form/?id=531899) を御利用頂けます。
ここまでがまずは、身体機能の改善が望めない場合の 生活へのアドバイス です。
其々のコンテンツは全て完結しているものでは有りませんが、このままでも利用価値の有る物だと思います。 実際に人様のいろいろなタイプのお宅にお邪魔して、その個別性の高さ、望まれる生活のバラエティーの多さを実感してきました。
これは共通の解決策と云うもののない、多様性の高い世界です。 だからこそ個別の評価が大切で、人まねでは良い方向を見出すことはなかなか困難なのです。
せめて身体機能の評価と周りの人や住環境とのフィッティングだけは専門職であるPT またはOTにご依頼ください。 障害が同じでも 人間性も体格も 周りの人も 住んでいる家もみんなまるで違うのです。 確かな専門職の目で評価して貰ってから、出来るだけ実現可能な生活を目指して頂きたいのです。
最低限 二重障害を負うような、転倒骨折事故を起こさない様に慎重に取り組んで頂きたいと 心の底から願っています。
Posted by jitakuderihabiri at 11:09│Comments(0)
│リハビリの練習
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